虚勢の銀貨

東村の日々の記録

お盆前の楽しみ

 ご無沙汰です。

 

 私事ではありますが、実家で暮らしていた頃皆勤賞だった哲学カフェの来月分の案内が出ました。この記事の末尾にリンクを貼りますので、気になった方は参加してみてください。面白いですよ。

 

 私が行っていた哲学カフェ、何度かTwitterで書いたこともあるかもしれませんが、参加したことがない方が字面から想像するようなものとは恐らく違います。

 近年こそ哲学カフェの認知度はそれなりに上がっているようですが、きっとまだまだでしょう。起源はどこだったか失念しましたが、欧州のどこかです。カフェに集まってコーヒー飲みながら哲学っぽいことを語り合うんです。簡単に言えばディベートですね。

 別に統一のフォーマットがあるわけではなく主催者や主催団体によってまちまちです。読んで字の如く、哲学書を皆で読んで感想や解釈を話し合う会もあるようですし、一定のテーマ(ex:世界平和を実現するには)を設けて、それについて進んでいくものもあります。私が過去に神戸に移ってから参加したものいは、主催者が延々話してシンパが共感するもの、と、主催者の中で一定の答えが決まっていて、それに向けて話し合うものがありました。ただ、今まで私が実家で参加していたものが一番自由度が高いかなと思います。

 私が行っていたものは竹林茶話会って名前で千葉の柏にある【bar bamboo】で毎月一回行われています。大学時代の私の恩師が主催していて、そのツテで初回からずっと通っていました。

 テーマは毎月変わります。今まであったものですと「色」「身体」「食」「セックス」「流行」などがありました。その月のテーマについて、身もふたもなく言ってしまえば、好き勝手に議論するんです。「色」の回だと、色弱クオリアの話も出ましたし、普段自分達が色からどんな影響(暖色/寒色etc)を受けているかと多岐にわたりました。

 今回、8/10に開かれる竹林茶話会のテーマは「異常」でした。泥人形としては参加するしかありませんね。

 

 さてさて、この「異常」ですが、私としてもなかなかに思うところのあるワードです。このブログを読んでいただいている方々はご存じでしょうが、私はほら、発達障害です。名前が付くほどなので、多分立派な異常でしょう。更に色弱と心臓病のハットトリックです。健常体と言うには恐れ多いですよね。

 異常、という場合にいつも思うのが「特殊とは何が違うのか」ということです。特殊もある種の異常ですよね。健常⇔異常とするなら、健常、つまり普通でない状態は全て異常です。だから「特殊能力」なんて言うときは「健常者は持たない特別/異常な能力」となるわけです。ですが、特殊=異常と切って捨てるのはあまりにぞんざいです。私は単語の数だけ意味がある、と信じるタイプですので、特殊と異常の違いも考えました。そうすると、「特殊はニュートラルもしくはプラスのニュアンス」「異常はニュートラルよりもマイナス寄りのニュアンス」があるんだな、と思うんです。

 

 例えば「特殊能力」と言った場合にマイナスの意味はあるでしょうか。勿論、文脈によっては呪いや制約になりますけど、多分皆さんが目にして耳にした瞬間の判断としてはプラス寄りだと思います。

 では異常の場合はどうでしょう。卑屈屋で皮肉屋な私は接頭辞に異常が付く単語はたくさん挙げられます。「異常気象」「異常性癖」「異常発生」「異常行動」などなど。どうです? 目にしただけでマイナスの印象を受けませんか?

 今挙げたものは私の恣意判断が含まれますから、もしかしたら「特殊XX」でマイナスなこともあるかもしれません。「異常OO」でプラスなこともあるかもしれません。特殊と異常だけでなく、ここに「非常」が混ざるとどうでしょう。でもまずは「健常⇔異常」の図式って本当に合ってるの? 「正常⇔異常」が正しいんじゃないの? なら「健常」と「異常」の違いってなんなの? などなど、こんなことを楽しく話せるのが哲学カフェです。

 

 別に異常を冠する人を叩くものでも、他人の主義主張をねじ伏せるものでもありません。

 皆どんなこと考えてるの? を披露するだけです。個人攻撃さえしなければどんなことを話しても構いません。それがあるべき形です。

 

 告知臭くなりましたが、今回はテーマがテーマだけに私も楽しみにしています。

もし見てみようかな、くらいの気持ちがあれば、何なりと私までリプやDMください。

 

 いやぁ、楽しみだ。

 

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ゲヘナより愛を込めて。