虚勢の銀貨

東村の日々の記録

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

蔵書紹介:『アイの物語』

AI、と聞いて肯定的な反応を示す人はどれくらいいるのでしょう。 少なくとも今の社会人(IT企業に勤めていたり、世間の情勢について調べるのが好きな人を除いて)はいい感情を持っていないのではないでしょうか。 「AIに仕事を奪われる」「AIが台頭したら人間…

青い血、赤い鱗

厳しい冬に人は飢え、しかしそれは人魚にも降りかかる災難であることに変わりはなかった。重い鉛色をした海と、灰神楽の方が美しいとさえ言える濁った空は彼女の母が死んでから今日まで、延々と続いている。 「人間の住む街は美しいものだよ」 彼女の脳裏に…

やりたいことはたくさんあったのに

きっと、タスクは人の感覚を鈍麻させるんですね。 一つのことに注視しすぎるあまり、他のことに意識が回らなくなるのは本当のことなんだろう、とここ最近で経験しました。 以前、私は頭がぶっ壊れているのを誤魔化すために、ある程度定常発達の方々の真似が…

ビバ!人としての命日!

昨日、退職の意思があることを上長へ話してきました。 これで私の新卒のカードはなくなったので、日本の労働市場では死んだも同然ですてへぺろ。 さて、その原因ですが、実際のところいろいろあります。 「二年で一人前の研修」とは名ばかりの、入社半年で独…

流れに杭を打つような

「コストパフォーマンス」という言葉が嫌いです。 再三、現代の経済至上主義が嫌いなことは書いてきましたが、この言葉は経済至上主義を標榜してあまりあるものだと思っています。私はBtoBのIT企業のインフラ営業ですから、顧客がこの言葉を使うのはまだ分か…

暇がないならケーキを食べればいいじゃない

「貧乏暇なし」なんて言葉があります。 故事成語なので解釈が分かれますが、ここではそのまま「金がないと、それを稼ぐために奔走して、暇がなくなってしまう」という意味としましょう。 私はね、この言葉が現代の日本人のほとんどに当てはまるんじゃないか…

悩むな、考えよ

哲学、なんて言葉が市民権を持ち始めたのはいつからでしょうか。 古代のPhilosophiaについて私見をいうのではなく、私達一般市民が当たり前のように使い始めたのはいつからだろう、ということです。 でもまず、そもそも哲学とはなんでしょうか。字面を見ると…