虚勢の銀貨

東村の日々の記録

今の私はなんなのでしょうか。

 私は基本的に、仕事ができません。

 私が身を置くIT業界なるものは、今ではそれなりに世間一般に認められるような職種になりましたが、多分何をやっているか理解されていない部分が大多数だと思います。「ITに勤めてるならパソコン分かるでしょ? 調子が悪いからちょっと見て」「ワードとexcelが使えればいいんだけど、どのパソコン買ったらいいの?」なんてことは度々言われます。勿論、私もパソコンを使いますからある程度のことは分かりますが、自前でPCを組む人や、情報系の学部に籍を置く人に比べれば素人も同然です。

 Web漫画の『いきのこれ!社畜ちゃん』では、SEが普段どういったことを仕事としているかが描かれていますが、あくまで「SEのこういうところがきつい」に焦点を当てているので、同じITでも私とはかなり業態が違います。

 営業、と一口に言っても会社の業態や商材によって、様々な違いがあります。私の営業の同期はアプリ系に配属されたため、仕事の話をしようにも前提が違いすぎてお互いに相手に教え合う状態になってしまいます。

 

 さて、私はITインフラの営業をしています。簡単に言えば、ITを使う際い必要なものを紹介して売っているんです。分かり易く説明するなら、カレーを作るとき皆さんはどんな手順で行いますか? 材料を用意して、皮剥きや下ごしらえをして、肉を炒めて、水を入れて、野菜を入れて、最後にルーを、って手順じゃありませんか? この場合のインフラは、野菜を切るための包丁やまな板、水を計るための軽量カップ、煮込むための鍋、こうした目に見えて且つ目的達成のために欠かせないものです。対するアプリというのは「このジャガイモはこう切れば味がよく染み込む」「肉はこの位置で焼くと早く火が通る」のように目的達成までをより円滑にする、目に見えないものです。

 

 IT業界というのは、一般的?にイメージされるほど華やかなものではありません。グーグルやマイクロソフト、SAP、Citrix、そんな外資系のところなら、スタバで仕事して、いっぱい給料もらって、受注件数は給与に反映されて、裁量労働制で、みたいな感じかもしれません。ですが残念ながら私は日系企業ですので、給与は据え置き、とりあえずオフィスに集合、(あまり書くと会社側にガタガタ言われかねないので控えますが)典型的な日本の企業です。

 

 営業でありますから、基本的に受注してきてなんぼ、数字に正確であたりまえ、情報連携が大前提となります。私は、この三つとも致命的に下手なんです。受注云々は、まだ入社して二年目だから、と考慮されることもないわけではないですが、うちの会社は基本的に教育制度なんてあってないようなものです。

 私のOJT担当者は部署移動になり、営業から離れました。私の教育担当者は基本的に東京にいて週に2回顔を見れば多いほうです。更に、去年一年間は親会社の研修にかかりっきりで、12ヶ月通して社内の仕事に集中的に取り組んだのは3ヶ月ほどです。そんな中、「仕事とってこい」と投げ出され、年間目標として受注1億を与えられました。

 また、現在担当しているのは部署移動になったOJT担当が元々もっていた顧客ですが、引き継ぎと言えるものがあったかどうかすら微妙なところです。私が無力すぎて引き継ぎ内容を全く理解できなかったのか、それともそもそも引き継ぎがされてないのか。その顧客相手に、ここ数カ月で◯◯千万の損失を出しかねないことをしでかしました。

 きっと私が悪いんでしょう。任された際に起こり得ることを全て確認しなかったから、他の人から聞いたことを鵜呑みにしたから、誰かが手伝ってくれると思ったから。仲のいい先輩には同情されつつも「とりあえず自戒しよう。周りのせいにするようにあったら今後全て周りのせいにするようになるから」と言われました。だから、きっと私が悪いんです。

 

 このブログを始めるにあたって、私がどういう人間で、どんな風に頭が終わってるか、は書きました。自分でも、それを盾にしたら都合の悪いことから逃げるようになり、今後後退の一途しかないってことくらい分かっています。

だから、できる限り周りから変わらないように、ぶっ壊れた頭の影響が「個人の性質の範囲内」で済ませられるように私なりに努力はしてきました。ワーキングメモリが死んでいても、それなりに文章は書けて要約はできるはず、と議事録の作成や情報伝達のメールなんてできることは精一杯やってきたつもりです。

 でも、冷静に考えれば、そんなことは新入社員でも3カ月も経てば当たり前にできることなんですよね。二年目に入ってもその程度のことに一晩費やして、それでいながら「もっと丁寧に仕事してくれ」「文章や文言が全体的におかしい」と言われるってことは、多分根本的なところが、社会性動物の人間として手の施しようがないほど腐っているんでしょう。

 

 正直、もう疲れました。

 私は何のために生きて、何のために仕事に毎日を浪費しているのでしょうか。